第36回出雲全日本大学選抜駅伝競走(10月14日)

早稲田にとって、定番ともいえる6位。なかなか6位の壁(今回はアイビーリーグ選抜という予期せぬ壁も立ちはだかったが)を突破できない。しかし、今回の6位は「希望の持てる」6位だった。なぜなら、久しく見られなかった後半追い上げる「尻上がり」のレースだったからだ。

1、2、3区で3強(駒沢・青山学院・國學院)と互角のレースを進め、後半の3区間で、いかに粘るか。そんなレース展開を、多くのファンは予想していただろう。しかし、結果は、真逆の展開となった。前半の3区連続で、個人2桁順位。暗雲立ち込める中、駅伝初出場の藤本進次郎(教3・大阪清風)が踏ん張り、悪い流れを断ち切った。あとは、文字通りの「尻上がり」。3区11位から、9位、8位、6位と順位を上げて、ゴール。

花田監督は、「今年は、出雲と伊勢・箱根を分けて考えたい」との方針を示していたが、藤本の台頭、長屋、工藤の快走で、箱根の区間登録入りをかけた競争は、いっそう激しさを増しそうだ。

●1区(8.0キロ)
<チーム・個人通過順位>
1位 青山学院(鶴川正也4)23分40秒
2位 アイビーリーグ選抜(ケラン・タンティベイト)23分48秒
3位 國學院大(青木瑠郁3)23分48秒
12位 山口智規(スポ科3・学法石川)24分09秒

まさかの「1区出遅れ」。エースが2桁順位とは、誰が予想しただろうか。

●2区(5.8キロ)
<チーム通過順位>
1位 創価大 39分52秒
2位 アイビーリーグ選抜 40分06秒
3位 青山学院 40分12秒
11位 早 大 40分58秒

<個人区間記録>
1位 吉田 響(創価大4)15分46秒
2位 ウィル・バターシル(アイビーリーグ選抜)16分18秒
3位 大濱逞真(大東文化1)16分20秒
10位 伊藤大志(スポ科4・佐久長聖)16分49秒

●3区(8.5キロ)
<チーム通過順位>
1位 青山学院 1時間04分07秒
2位 駒 大 1時間04分11秒
3位 國學院 1時間04分27秒
11位 早 大 1時間06分13秒
<個人区間記録>
1位 ヴィクター・キムタイ(城西大3)23分42秒
2位 山川拓馬(駒大3)23分52秒
3位 黒田朝日(青山学院3)23分55秒
11位 山口峻平(スポ科1・佐久長聖)25分15秒

●4区(6.2キロ)
<チーム通過順位>
1位 駒 大 1時間22分00秒
2位 青山学院 1時間22分05秒
3位 國學院 1時間22分09秒
9位 早 大 1時間24分17秒
<個人区間記録>
1位 野中恒亨(國學院大2)17分42秒
2位 エイサー・アイヴァーソン(アイビーリーグ選抜)17分46秒
3位 伊藤蒼唯(駒大3)17分49秒
7位 藤本進次郎(教3・大阪清風)18分04秒

●5区(6.4キロ)
<チーム通過順位>
1位 國學院 1時間40分20秒
2位 駒 大 1時間40分25秒
3位 青山学院 1時間40分45秒
8位 早 大 1時間42分48秒
<個人区間記録>
1位 上原琉翔(國學院3)18分12秒
2位 島子公佑(駒大2)18分25秒
3位 長屋匡起(スポ科2・佐久長聖)18分31秒

藤本の「好走」を引き継いだ、長屋の「快走」がアンカー工藤の「爆走」を呼んだと言っていいだろう。

●6区(10.2キロ)

<チーム総合順位>
1位 國學院 2時間09分24秒
2位 駒 大 2時間10分04秒
3位 青学大 2時間10分24秒
4位 創価大 2時間11分47秒
5位 アイビーリーグ選抜 2時間12分18秒
6位 早 大 2時間12分23秒
7位 城西大 2時間12分34秒
8位 帝京大 2時間13分35秒

<個人区間記録>
1位 平林清澄(國學院4)29分03秒
2位 工藤慎作(スポ科2・八千代松陰)29分35秒
3位 篠原倖太朗(駒大4)29分39秒
3位 太田蒼生(青山学院4)29分39秒


わずか4秒差とはいえ、駒大、青山のエースを上回る記録を叩き出した工藤。ロードの強さを十分に発揮した


閉会式会場の出雲ドームで、花田監督が結果報告と応援への感謝の言葉を。

2024-11-04