早稲田大学駅伝 勝手にサポートクラブ

第55回全日本大学駅伝対校選手権大会（11月5日）

間瀬田純平の快走により、トップと１秒差の２位という絶好のスタートを切った早稲田は、山口智規、石塚陽士とつなぎ、３区まで、いい流れが持続した。これで、「６位の壁」は突破できると期待したが、終わってみれば、まさかの１０位で、予選落ち。

早稲田の長距離チームは、しばしば「少数精鋭」と言われる。しかし、正しくは「精鋭少数」と呼ぶべきではないか。駅伝強豪校に比べ、精鋭が「ごく少数」ゆえに、走る予定の精鋭が、一人でも故障すると、かんたんに「交代選手」を用意できない。その弱点を露呈したのが、今大会だったと言えるだろう。

タイムだけで判断すると、最低でも６０分が要求される８区で、伊福陽太が６４分も要したことが、シード落ちの「原因」には違いない。しかし、故障期間の長かった伊福をアンカーに起用せざるをえない「チーム状態」こそが、本当の「敗因」ではないか。厚底靴の故障リスクが問題になっているなか、花田勝彦監督は練習で厚底を履くことを禁止した。適切な判断だったと思う。それでも故障選手は出るものだ。精鋭少数のAチーム選手は、「故障は罪」くらいの意識と心がけをもってほしいと思う。

駒大の一強は崩せそうにないが、ほかの大学とは、互角に戦える戦力であることは、間違いない。目標の３大駅伝３位以内は、本番というべき箱根で「ベストのオーダー」が組めれば、達成できると信じよう。

●１区(9.5キロ）
＜チーム順位・個人区間順位）
１位　駒大（赤津勇進）２７分１９秒
２位　早大（間瀬田純平＝スポ科２・鳥栖工業）２７分２０秒
３位　中大（吉居駿恭）２７分２２秒

●２区（11.1キロ）
＜チーム通過順位）
１位　駒大　５８分２０秒
２位　青山学院　５８分３６秒
３位　早大　５８分４０秒
＜個人区間順位＞
１位　佐藤圭汰（駒大）３１分０１秒（区間新）
２位　黒田朝日（青山学院）３１分０９秒（区間新）
３位　前田和摩（東農大）３１分１１秒（区間新）
４位　山口智規（スポ科２・学法石川）３１分２０秒

●３区（11.9キロ）
＜チーム通過順位＞
１位　駒大　１時間３１分５９秒
２位　青山学院　１時間３２分５９秒
３位　早大　１時間３３分００秒
＜個人区間順位＞
１位　ヴィクター･キムタイ（城西大）３３分２０秒
２位　篠原倖太郎（駒大）３３分３９秒
３位　上原琉翔（國學院）３４分０１秒
６位　石塚陽士（教３・早実）３４分２０秒