関東インカレ(3・4日目 5月21、22日)

関東インカレ最終日には、長距離決勝が3種目組まれていたが、3000mSCで、菖蒲敦司(扉の写真)の優勝、北村光の6位入賞以外、得点にからめず、やや寂しい結果だった。

午前中に行われたハーフマラソンは、経験、実績ともに十分の、日体大・藤本珠輝が、15キロから、独走態勢に入り、楽に逃げ切った。上位選手の多くが自己新を記録する中、4年になって初めて「エンジ」を経験する安田博登は、序盤、まるで市民マラソンを走っているような「お気楽」ぶりを見せる一方、あまりに慎重な入りでは、期待した好記録はのぞめず、64分台後半の平凡な記録に終わった(とはいえ、自己新)。初めて走るビッグレースで、はしゃぎたい気持ちは理解するが、初だからこそ気迫のこもった走りをみせてほしかった(後輩を引っ張る責任もある)。同じく初エンジの菅野雄太は、安田とは逆に、序盤、先頭集団に食らいついていたが、6キロ手前で集団から遅れはじめ、15キロでは、安田にも抜かれ、自己記録の更新はならなかった。

3000mSCは、菖蒲が、他選手を寄せつけない強さを見せた。1100mで先頭に立つと、危なげなく逃げ切り、2連覇を達成。4日間を終わってみれば、早大長距離陣は、初日に井川龍人がつくった「いい流れ」を引き継いだのは菖蒲敦司だけ。2日目以降は、菖蒲の「一人舞台」だったといえるだろう。日本選手権で、強豪相手にどんなレースをするのか?

5000mでは、優勝した三浦龍司(順大)の強さばかりが目立つレースだった。とくにラスト1周で見せた爆発的な「鬼脚」に、場内はどよめいた。早大選手では、石塚陽士が、粘りに粘って13分台を記録したが、伊藤大志、山口智規には厳しいレースとなった。

●ハーフマラソン(4日目)
1着 藤本珠輝(日体大)62分20秒
2着 梅崎 蓮(東洋大)62分41秒
3着 山平怜生(中大)62分48秒
15着 安田博登(スポ科4・市立船橋)64分36秒
19着 菅野雄太(教2・西武文理)64分54秒

25、6番手で4キロを通過する安田。 10キロを17位で通過する菅野。

ラスト90m、(左)安田、(右)菅野

●3000mSC決勝(4日目)
1着 菖蒲敦司(スポ科3・西京高)8分52秒38
2着 分須尊紀(日体大)9分55秒52
3着 松村匡悟(筑波大)8分55秒93
6着 北村 光(スポ科3・樹徳高)8分57秒06

菖蒲、最後のハードルを越え、ゴールへ。

最後のハードル、3位入線の松村に食い下がる北村。

●3000mSC予選(5着+2)=3日目
<1組>
1着 菖蒲敦司 8分59秒30
<2組>
1着 杉本将太(東海大)8分52秒98
6着 北村 光 8分55秒44(+2で予選通過)

●5000決勝(4日目)
1着 三浦龍司(順大)13分42秒35
2着 ムサンガ・ゴッドフリー(駿河台大)13分47秒69
3着 中野翔太(中大)13分48秒01
12着 石塚陽士(教2・早実)13分57秒09
17着 伊藤大志(スポ科2・佐久長聖)14分00秒87
20着 山口智規(スポ科1・学法石川)14分13秒06

2200m過ぎ、右から、伊藤、石塚、山口。

山口、最後の1周、日体大・平島龍斗(21着)とのルーキー対決。

2022-05-24