第25回日本学生ハーフマラソン(3月13日)

レースは、國學院大・平林清登が14キロ過ぎに飛び出し、そのまま独走して快勝。ルーキーながら9区で区間2位だった箱根の勢いをさらに「加速」させた感のある「生きのいい」勝ち方だった。

勢いといえば、箱根駅伝で、勢いなくしぼんだ結果の「うっぷん」を晴らすべく、目の色を変えた早大選手が大挙出場してくると思っていた。しかし、走ったのは、わずか5選手(ともに初ハーフ)。ほかの選手は、ここに照準を合わせていなかったのだろうか。これほど危機感が薄いと、箱根の雪辱を果たすのは、難しいのではないか。新シーズン前に「ほぼ箱根距離」を他校選手と競い合うことで、自身の力量を再確認し、新たな課題を見つけられる貴重な大会だと思うのだが……。

伊藤大志がまずまずのタイムを記録したが、伊藤の前には、優勝した平林のほか、吉田礼志(中央学院)、田中悠登(青山学院)、山平怜王(中大)、若林宏樹(青山学院)、小暮栄輝(創価大)、鶴元太(國學院)と、7人の1年生ランナーがゴールしている。伊藤の力からすれば、こんな位置(35着)に落ち着いていてはいけない。しかし、この大会を1年の集大成の場とし、また来期のスタート地点に定めた伊藤こそが、エースの自覚と資格を持っているのだろうと思う。

菅野雄太が菖蒲敦司に先着したのは、明るい材料だ。タイムも初戦としては「まずまず以上」だろう。以前、某4年生に「一般入試の1年生で、期待の持てる選手は?」と聞いたところ、即座に菅野の名前を上げた。ここ数年、学生長距離の記録は「シューズ革命」もあって、飛躍的に伸びている。そのため「一般組」が、チャンスをつかむには、相当な記録向上が必要になる。しかし、菅野の成長こそ(伸び悩む)スポーツ推薦組を刺激して、チーム力を高めるのは間違いない。伊福陽太、濱本寛人も、まずは菅野をターゲットに、新しいシーズンを迎えてほしい。。(扉の写真は伊藤、15キロすぎ)

1着 平林清登(國學院1)61分50秒
2着 中西大翔(國學院3)62分02秒
3着 松山和希(東洋大2)62分02秒
4着 富田峻平(明 大3)62分10秒
5着 高槻芳照(東農大2)62分19秒
6着 吉田礼志(中央学院1)62分21秒
7着 小澤大輝(明 大3)62分22秒
8着 伊地知賢造(國學院2)62分22秒

35着 伊藤大志(スポ科1・佐久長聖)63分37秒(自己新)

82着 菅野雄太(教育1・西武文理)64分31秒(自己新)


100着 菖蒲敦司(スポ科2・西京高)64分47秒(自己新)


186着 伊福陽太(政経1・洛南高)65分47秒(自己新)


378着 濱本寛人(スポ科2・宇土高)68分38秒(自己新)

2022-03-15