シーズンの幕開けを告げる六大学対校は、八王子市上柚木公園陸上競技場で行われた。
対校5000mは、法大・関口頌吾がレースをつくり、3000m8分45秒、4000m11分34秒という超スローな展開になった。3600mでは田口大貴がトップに立ったが、ペースを上げられない。そこで、法大・岩崎鍈が4400mからロングスパートをかけ、逃げ切るかに見えた。しかし、最後まで仕掛けなかった高田康暉がラスト200mを切ると、カミソリスパートをさく裂させ、法大勢(岩崎、関口)を一気に抜き去り優勝した。
また、3000mSCでは、高橋広夢が関東インカレA標準に届かなかったものの、気合の入ったいいレースぶりで、B標準を突破した(自己新)。
●対校5000m
1位 高田康暉(スポ科3・鹿児島実業)14分17秒55
2位 岩崎 瑛(法大)14分18秒60
3位 田口大貴(スポ科3・秋田高)14分20秒32
4位 関口頌吾(法大)14分20秒47
先頭の岩崎から20m遅れて第3コーナーを周った高田(1枚目の写真)は、バックストレートに入ると、関口をあっさり捉え、岩崎に迫る(中)。残り50mで岩崎に並ぶと、あとは差を広げる一方の快勝だった(下)。
関口(ゼッケン7)をかわし3600mで、先頭に立った田口だが、4000mすぎには、岩崎、関口、高田のペースアップに置いて行かれ、4着かと思われた。しかし、強烈なラストを決め、関口を捉えて3着に飛び込んだ。
●対校3000mSC
1位 大久保誠吾(法大)9分05秒35
2位 高橋広夢(スポ科4・東大附属)9分10秒01
3位 森永貴幸(法大)9分10秒04
5位 鳥山 賢(教3・岡山城東)9分27秒13
残り2周で先頭に出た高橋。残り1周では、逆に法大・大久保誠吾、森永貴幸に引き離された。しかし、最終まであきらめずに追い上げ、デッドヒートの末、森永に先着した。
関東インカレA標準をもつ鳥山はやや精彩を欠き、上位争いにからめなかった。
●オープン5000m
<1組>
1位 横手 健(明大)14分06秒43
2位 山本修平(スポ科4・時習館)14分11秒15
3位 木村 慎(明大)14分15秒84
4位 三浦雅裕(スポ科3・西脇工業)14分16秒76
5位 中村信一郎(スポ科3・高松工芸)14分18秒27(自己新)
6位 井戸浩貴(商2・龍野高)14分20秒39
8位 佐藤 淳(スポ科2・愛知明和)14分32秒34
10位 臼田稔宏(基幹理工4・佐久長聖)14分45秒98
2800mで飛び出し、3200mでさらにペースアップした三浦。
4400mで先行する三浦を捉えた山本だが、4200mで抜け出した横手にはつけなかった。
3400で集団から遅れた中村はなんとか粘って自己記録を更新。
井戸は三浦のペースアップにつけず、3000mすぎに落ちていった。
佐藤も三浦のペースアップにつけず、2800mから遅れる。
2200mから遅れ始めた臼田は苦しいレースになった。
なお、1組に出場した安田匡選手は2800mすぎに意識もうろうとなり倒れ、心配されたが、チームメイトと笑いながら帰る姿を見かけたので、大事には至らなかったのだろう。まずは、ひと安心だ(と思うが?)。
<2組>
1位 中村 涼(法大)14分29秒80
2位 坂田昌駿(法大)14分30秒86
3位 黒山和嵩(法大)14分32秒38
8位 川村裕幹(基幹理工2・和歌山桐蔭)15分02秒56
9位 藤澤怜欧(スポ科3・多摩高)15分03秒77
11位 前野陽光(スポ科3・多摩高)15分11秒42
12位 山田侑矢(スポ科4・伊勢高)15分11秒90
14位 箱田幸寛(スポ科2・世羅高)15分15秒33
16位 中村駿介(社学3・岡崎城西)15分22秒00
終盤ペースを落としたが、積極的な走りをした川村は徐々に力を発揮してきた。
藤澤(前)と前野の多摩高コンビ。藤澤は終盤追い上げたが、前野は粘れなかった。
中盤まで余裕の走りをしているように見えた山田。3000mで川村につけなくなった。
箱田は高校時代の自己記録をなかなか破れないで苦しんでいるが、まだまだ時間はある。
昨年までの勢いが止まり「踊り場」に入った感のする中村(駿)。ここを乗り越えれば、またワンステップ上がっていくはずだ。