最終組に出場した武田、田口、柳、高田の4選手がそれぞれ自己新記録をマークして、春のシーズンをいい形で締めくくった。とくに武田の13分台突入が光る。田口、柳も自己記録を大幅に更新し、13分台が確実に見えてきた。さらに、久しぶりの三井が自己新、藤岡も自己記録の大幅更新で気を吐いた。しかし、全体としては「夏休みの宿題」も残った。最大の課題は、なんといっても「4年生の復活」だろう。じっくり、しっかり走り込んで秋には強い走りを見せてほしいものだ。
なお、一般入試などで入部してきた選手8人がデビューしたが、自己記録に近いタイムを出した井戸浩貴を除けば、まだこれから。上級生には1年生を引っ張る力が要求される。こちらも夏の宿題だ。
●男子5000m
<28組>
1位 ジョセフ・オンサリゴ(南陽市役所)13分32秒14
2位 バルソトン・レオナルド(日清食品G)13分33秒58
3位 ダニエル・ムイバ・キトニー(日大)13分35秒83
8位 武田凜太郎(スポ科1・早実)13分58秒83(自己新)
13位 田口大貴(スポ科3・秋田高)14分01秒24(自己新)
14位 柳 利幸(教2・早大本庄)14分02秒13(自己新)
20位 八木勇樹(旭化成)14分17秒78
21位 高田康暉(スポ科2・鹿児島実業)14分18秒28(自己新)
終盤は、柳(前)、田口(中)、武田(後ろ)のデッドヒートが展開され、見ごたえのあるレースになった。。互いに譲らず、ラスト勝負で武田が抜け出した。こういう「意地の張り合い」こそが好記録を生み出す源泉になるのだろう。
日体大の箱根組、山中秀仁、木村勇貴につく田口、高田(前から)。
先輩・八木勇樹(後ろ)に競り勝ったかにみえた高田だが、最後の直線で抜き返された。
<27組>
1位 山本浩之(コニカミノルタ)13分55秒80
2位 谷川智浩(コニカミノルタ)13分59秒23
3位 有村優樹(明大)14分02秒59
22位 臼田稔宏(基幹理工3・佐久長聖)14分41秒77
23位 中村信一郎(スポ科2・高松工芸)14分44秒94
26位 田中鴻佑(法4・洛南高)14分55秒58
一度は中村に先行された臼田(右)はラストで再逆転。
終盤苦しくなった田中。
<26組>
1位 山下伸一(滝ケ原自衛隊)14分11秒09
2位 前田悠貴(Honda)14分11秒55
3位 岸本朋鉱(駒大)14分12秒84
12位 三浦雅裕(スポ科2・西脇工業)14分20秒28
26位 相原将仁(教4・早実)14分38秒56
27位 高橋広夢(スポ科3・東大附属)14分39秒57
33位 志方文典(スポ科4・西脇工業)14分56秒47
37位 中村駿介(社学2・岡崎城西)15分09秒27
滑り出し積極的に動く三浦(左)相原、その後ろに高橋。
三浦はいつもどおり積極的に前でレース。勝った山下に食い下がる。
相原(上)に高橋は終始食い下がっていたが、最後は突き放された。
なかなか戻ってこない志方、中村(下)を逆転するのがやっとだった。
中村はこのクラスのスピードにまだ戸惑っているように見える
OB前田のタイムは三浦の自己記録を少し上回っていただけに、三浦にはもう少し粘ってほしかった。
<25組>
1位 仁部幸太(南陽市役所)14分27秒71
2位 齋藤 航(順大)14分28秒16
3位 大西洋彰(京都陸協)14分29秒29
4位 藤岡孝彰(商2・早実)14分29秒66(自己新)
11位 藤澤怜欧(スポ科2・多摩高)14分37秒26
16位 山田侑矢(スポ科3・伊勢高)14分40秒03
25位 浅川倖生(スポ科1・西脇工業)14分49秒18
藤岡は、よほど調子がよかったのだろう。レースが動けばつき、動かなければ自ら動く。自在のレースぶりで自己新。
後半たれるレースが多かった藤澤が、イメージ一新。終盤に向かってじりじりと追い上げていった。
上昇山田の自己新連続更新は絶たれたが、力はワンランクアップで安定してきた。更なるステップアップを期待しよう。
浅川は、ほれぼれするようなストライドで、中盤までレースを引っ張った。
<24組>
1位 藤井寛之(中大)14分27秒19
2位 市田拓海(中大)14分27秒46
3位 二岡康平(駒大)14分28秒09
8位 三井泰樹(人科2・山形東)14分35秒37(自己新)
19位 井戸浩貴(商1・龍野高)14分46秒44
29位 関口直人(商4・浦和高)15分03秒22
38位 臼田康一郎(商1・佐久長聖)15分39秒30
軽快な走りが戻ってきた。三井の記録はまだまだ伸びる!
井戸の自己記録は30秒73だが、この時期の記録としては悪くない。期待の持てる走りだった。
3200mで上がってきて見せ場をつくった関口だが、なぜか力を発揮できずにいる。復活を願う!
滑り出しは臼田がペースをつくる。しかし、中盤以降失速。
<23組>
1位 荒井智博(重川材木店)14分39秒64
2位 福濱 諒(明大)14分40秒43
3位 田中慎一(山梨学院)14分45秒79
25位 徳留 駿(法3・早大本庄)15分10秒61
前半は15分を切るか切らないかのペースだったが、3000m以降、ペースが落ちてしまった徳留。
<22組>
1位 鈴木涼太(國學院大)14分36秒38
2位 近藤柾希(國學院大)14分37秒43
3位 駒形英也(高田自衛隊)14分45秒75
15位 安田 匡(商2・安積高)14分59秒01
中盤まで上位にいた安田は3000mから遅れたはじめたが、大きくペースを落とすことなく14分台のゴール。温度、湿度を考慮に入れれば好記録だ。
<21組>
1位 宮澤公孝(プレス工業)14分40秒91
2位 山本拓巳(中央学院)14分41秒46
3位 沼田大貴(中央学院)14分42秒37
16位 岡野 徹(文4・星陵高)15分07秒92
26位 小林 快(社学3・秋田工業)15分30秒72
35位 工藤晧平(スポ科4・熊本工業)15分50秒35
36位 神田一貴(商4・須磨学園)15分52秒64
岡野には粘りがでてきた。
ひと息入った感のある小林快。一皮むけるのは夏。
体が絞り切れない工藤は苦戦がつづく。
神田の復調も遅々としている。夏以降全開でいこう。
<20組>
1位 的野遼大(順大)14分54秒36
2位 澤田 錬(法大)15分03秒06
3位 勝谷徳仁(筑波大)15分03秒18
10位 改発智也(スポ科1・明石城西)15分08秒49
18位 箱田幸寛(スポ科1・世羅高)15分22秒10
22位 川村裕幹(基幹理工1・和歌山桐蔭)15分27秒65
30位 中山幸治(文化構想2・関東学院)15分43秒19
自分のペースを守り、堅実な走りを見せた改発。
箱田は少し上向いてきた。
川村(左)の序盤の動きは悪くなかった。中山は後半に崩れる。
<17組>
4位 岡田健志(スポ科3・奈良高)15分17秒89(復調の兆しあり)
<16組>
10位 福井創一(スポ科2・北野高)15分15秒97
22位 江口卓弥(スポ科1・愛知・明和高)15分38秒55(大幅な自己記録更新)
<15組>
38位 桝川健太郎(政経1・多摩高)16分56秒79
小林季生(人科2・佐久長聖)DNF(右足故障)