完敗といえば完敗である。しかし、希望の見える負けだったとはいえる。
世の中すべてうまくいくとは限らない。駅伝はその最たるものだ(だから、すべてうまくいったチームだけが勝利の栄冠を与えられるのだ)。
大迫の思わぬアクシデント(腹部の差し込み)で、先行逃げ切りをもくろんだチームのプランは崩れた。それでも、このオーダーを組んだ成果は確実に上がったと思う。
調子のよかった市川宗一朗をあえて外し、田口大貴、高田康暉に経験を積ませた渡辺監督の「深謀遠慮」は、「次とその次」に必ずつながるだろう。初陣とは思えない田口、高田の落ち着き払った走りは、さらに飛躍する可能性を十分感じさせた。
「反骨心」は負け戦を経験してはじめて自覚されるものだ。ここからムクムクもたげてくるはずの選手たちの骨ある心に期待しよう。
<総合成績>
1位 青山学院大 2時間09分41秒
2位 東洋大学 2時間11分10秒
3位 中央大学 2時間11分35秒
4位 山梨学院大 2時間11分46秒
5位 駒澤大学 2時間11分50秒
6位 早稲田大学 2時間12分06秒
●区間別個人記録
<1区>8.0キロ
1位 代田修平(中大)23分29秒
2位 ジョン・カリウキ(第一工業大)23分32秒
3位 大池達也(順大)23分33秒
10位 大迫 傑(スポ科3・佐久長聖)23分57秒
6600m付近、大迫、後続を引き離して楽勝かと思われた。ところが、まさかの!(ピンボケ写真がいけなかったか?)
<2区>5.8キロ
1位 田中秀幸(順大)16分50秒
2位 藤川拓也(青山学院)17分00秒
3位 中原 大(城西大)17分06秒
4位 高田康暉(スポ科1・鹿児島実業)17分09秒
最後は突き放されたが、先行する城西大・中原に追いつき並走する高田(3300m付近)。
<3区>7.9キロ
1位 久保田和真(青山学院)23分13秒
2位 服部勇馬(東洋大)23分36秒
3位 山本修平(スポ科2・時習館)23分46秒
強烈な向かい風に苦しんだ山本。後ろにピッタリついた城西大・山口浩勢には、風よけに使われたが、終盤、一気に振り切って5位まで押し上げた。
<4区>6.2キロ
1位 大谷遼太郎(青山学院)17分50秒(区間新)
2位 設楽悠太(東洋大)17分54秒(区間タイ)
3位 油布郁人(駒大)17分55秒
5位 前田悠貴(スポ科4・小林高)18分01秒
前田は前に見える中大、順大を懸命に追ったが、つかまえられなかった。しかし、順大を追い詰めて田口につなぐ(残り1キロ手前)。4区以降は追い風に乗って、記録が伸びたため、後ろから追いかけるチームには厳しかった。
<5区>6.4キロ
1位 高久 龍(東洋大)18分11秒(区間新)
2位 ブレンダン・グレッグ(アイビーリーグ選抜)18分13秒(区間新)
3位 久我和弥(駒大)18分19秒(区間新)
8位 田口大貴(スポ科2・秋田高)18分41秒
初陣対決! 順大・松枝博輝に追いつき、並走する田口。最後は大きく引き離した。
電車観戦!
<6区>10.2キロ
1位 エノック・オムワンバ(山梨学院)29分23秒
2位 窪田 忍(駒大)29分26秒
3位 出岐雄大(青山学院)29分30秒
5位 平賀翔太(基幹理工4・佐久長聖)30分32秒
ゴールする平賀。展開上、前半、突っ込まざるをえなかった平賀は中盤以降伸びず。
東北学連選抜チーム応援団のTシャツ。